Exodus Privacyのサポートを開始しました
Gandiが支援するサポートの一つで個人情報などプライバシー保護に特化したNPOがExodus Privacyです。Exodus Privacyはアンドロイドアプリを分析し、アプリに埋め込まれているトラッカーを全て一覧表示させるプラットフォームです。トラッカーとはアプリの使用者がアプリ上で行う行動を収集するコードのことを指します。
GandiではExodus Privacyの創業者であるLovis IXとシステム管理者のCodimpにインタビューを行い、彼らのプラットフォームやGandiについて話を伺いました。
Exodus Privacyはどのような団体ですか?
Lovis IX: Exodus Privacyでは約10数人がプロジェクトに関わっています。サービスのアイデアは2017年8月にマガジンアプリに使われているトラッカーについての記事をNumeramaというメディアから思いつきました。
普段使っている多くのアプリにトラッカーが使われているかを知りたく思い、またトラッカーについての調査結果に恐怖を覚えたため、2017年11月にこのプラットフォームを立ち上げました。
Exodus Privacyのサービスは具体的にどのようなものですか?
Codimp: 現時点で 88,635のアプリを分析したレポートのうち、21,416のレポートにはεxodusが検知できるトラッカーが含まれていませんでした。εxodusでは200種類のトラッカーを検知することができます。
εxodusのデータベースには60,000種類のアンドロイドアプリに関する88,000種類の異なるレポートがあり、εxodusには2種類の使い方があります。
- ウェブサイト上で使用する
εxodusのインターフェイス上でGoogle Play ストアのリンクを入力するか、分析したいアプリのハンドルを入力します。(ハンドルは“com.java.name”のような形式です)
アプリの最新版がεxodusのデータベースにない場合、アプリのapkファイルを取得し、トラッカーがないかアプリの分析を行います。
その後レポートを生成し、そのアプリと異なるバージョンをモニタリングするデータベースに追加します。
- スマホアプリ上で使用する
ユーザーはεxodusアプリをアンドロイドスマホにインストールすることができ、その後スマホにインストールされている全てのアプリを自動的にスキャンしεxodusのレポートが作成される仕組みになっています。
アプリに埋め込まれているトラッカーやアプリ使用時に必要な権限を表示します。(詳細はこちらから:Exodus Privacy)
最初の立ち上げからExodus Privacyはどのように進化していきましたか?
Lovis IX: iOS版の開発も検討しましたが、iOSの利用規約の関係で開発は行っていません。しかし人に尋ねられた時にはこう言うようにしています。「アンドロイド版のアプリにトラッカーが埋め込まれている場合、iOS版にも同様に埋め込まれているでしょう」
また、我々のファンが開発を行ったものもあります。Google ChromeのエクステンションとFirefoxのアドオンを開発して、Googleプレイストアで直接トラッカーについての情報をアプリインストール前に見られるようにした人もいます。
Exodus Privacyの今後の予定を教えてください。
Lovis IX: 団体をもう少し成長させ、新しくボランティアスタッフを迎え入れたいと考えています。それから我々のウェブサイトやプラットフォームや紹介動画をできるだけ多くの言語に翻訳したいと考えています。
また、現在プラットフォームのUX改善に取り掛かっています。我々のサービスは今は技術ギーク向けのようになっていますが、εxodusをもっと誰でも使えるようなサービスにしたいと思っています。
εxodusのアーキテクチャについて教えてください。
Codimp: 我々のプラットフォームに主に3つのパートから成り立っています。
- フロントエンド: NGinx、バックエンド: Django
- varnish cacheを使用したミドルウェア
- PostgreSQLとアプリを分析する”workers”
以下のようにプロダクションサイトのインフラを3つに分けて運用しています。
フロントエンド: Gandi Cloud server with 4 cores, 4 GB RAM, 50 GB Disk
ミドルウェア: Gandi Cloud server with 8 cores, 8 GB RAM, 50 GB Disk
バックエンド: Gandi Cloud Server with 6 cores CPU, 12 GB RAM, 1 TB Disk
なぜGandiをパートナーとして選びましたか?
Lovis IX: La Quadrature du NetというイベントでGandiと出会いました。当時εxodusはGandiの競合他社サービスを使用していましたが、サーバーのワークロードの観点からサービスの質に満足していませんでした。
Gandiが提供するサーバーに変えてからは、パフォーマンスや安定性に問題は出ていません。
ニュース記事などで紹介されてトラフィックが増えたとしてもインフラがトラフィックをさばけるかどうか心配せずに済むようになりました。
Gandiを友人や知り合いにおすすめするポイントはなんでしょうか?
Codimp: Gandiのクラウドサーバーの素晴らしい柔軟性や我々のニーズに合った仮想マシンの設定方法やサーバーのサイズなど、多くの恩恵を受けています。
問題なく全てが希望通りに機能しているので、特に毎回設定を変える必要もありません。
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