インシデントレポート

一部アカウントのメールボックスの作成を禁止した理由について

2020年8月、スパムメッセージは世界のメールトラフィックの85%近くを占め、その月の合計でなんと3,446.6億通のメールになりました。つまりわずか31日で地球上の各人に44件のスパムメッセージが送信されたことになります。 1970年代の最初のスパムメールはただただ迷惑なだけの存在でしたが、最悪のケースではフィッシングメールやその他悪意のあるメールで企業に年間数十億ドルの損害を生じさせています

幸いなことに、スパムメッセージと戦うという果てしない作業に専念する人たちも存在します。その日処理しなければいけないメッセージの一覧を確認し、トラフィックの傾向を監視し、スパムからユーザーを保護するための賢く新しい解決策を構築するのが仕事です。あまり目立ちはしませんが私たちのデジタルライフを日々改善してくれていることを知り感謝しなければなりません。

メールサービスのプロバイダーとして、Gandiもこういたスパムメッセージとの戦いを日々繰り広げています。私たちは常に、このデジタル時代の疫病と戦うために状況を改善しようと取り組んでいます。ほとんどの場合、スパムレポートへ積極的な措置を講じ、Gandiのサービスを使用して迷惑メールを送信するスパマーをシャットダウンするために必要な措置を講じることを意味します。

しかし、時にはそれは私たちが既に塞ぐべきだったはずの穴を塞ぐことを意味します。先日追加したセキュリティ機能はこれに分類されます。

それまでは、まだ承認していないメールアドレスを使用したGandiアカウントから、メールボックスを作成して使用を開始することができました。

これは私たちにとって大きな問題ではありませんでした。なぜなら、まずドメイン名にお金を払って購入する必要があるため金銭的な障壁があります。次に、7日後にメールアドレスを承認しないアカウントはブロックされるので悪意を持ったメールボックスの利用をされる確率は格段に低くなります。

しかし最近、Gandiの迷惑行為対策チームはあるパターンに気づき、悪意のあるメールの送信に使用されるメールボックスを作成するために、ユーザーアカウントが自動的に作成されていることを発見しました。

以上の理由で承認済みのメールアドレスを持つアカウントでしかメールボックスを作成できないように変更を加えました。

現在は未確認のメールアドレスを持つアカウントでメールボックスを作成しようとすると、最初にメールアドレスを承認する必要があることを説明するメッセージが表示されます。

スパムメッセージを防ぐための一つの穴が今回は塞がれましたが、もちろん、スパマーとの戦いはまだまだ続いています。